私の時代
記憶はこうやって色褪せていくのだろうか。一九九〇年四月、そこは近代都市だった。上京した私は、そこに自分がいると思うだけで心がときめいた。 そして、三〇年を経た写真の中の都市は、二度と戻ることができない…
記憶はこうやって色褪せていくのだろうか。一九九〇年四月、そこは近代都市だった。上京した私は、そこに自分がいると思うだけで心がときめいた。 そして、三〇年を経た写真の中の都市は、二度と戻ることができない…
アストロボールの閉鎖後、家からは少し遠くにあるシルバーボールで父はそれまで通り日曜早朝ボーリングを続けた。 毎週日曜日の朝六時四〇分くらいに家を出たが、毎回のように私も付いて行った。シルバーボールは、…
父と私は、私が小学二年生の時に魚釣りを始めた。家から離れた河口でのハゼ釣りは初めてだった。母と姉も来て釣りの様子を眺めていた。その河口には多くの釣り人が居り、時折釣り船が往き来していた。秋口の午後でと…
今日、二〇二一年九月二十六日は特別な日となった。 我が息子が、大学の宿泊施設に移動した日である。大学に合格した日が特別になるのかもしれないが、家を出て精神的に自立した日こそ特別であるべきだと思う。大学…
秘境 その昔、天界に仙人がいた。その仙人はお茶を飲みながら色々な惑星の様子を見物するのが楽しみだった。そんなある時、仙人は乗り物惑星を見つけた。 その惑星には、二つの車輪を付けた乗り物達が生活していた…