そして

社会人になる頃、トイレで少し出血に気がついたが大して気にかけなかった。痔だと恥ずかしいと思う程度だったが、同時にどこか不安だった。 比較的大きい病院に行ったが、診断はやはり痔だった。しかし、納得がいか…

記憶を辿る

大学生になり一人暮らしを始めた。その当時、私の住んでいたワンルームマンションの部屋には、スペースベッドといものが取り付けられていた。寝るときは天井から降ろして、起きたらまた天井の方に動かしておけるので…

遠い記憶の彼方

私のストーリーは、幼少の時から始まっていた。十二歳頃の時、学校の健康診断で心電図の波形が通常とは違うと言われ、再検査になったことがある。再検査の結果は異常なし。しかし、すでに異常があったのかもしれない…

プロローグ

‘Takayasu issue’.. それは突然の宣告だった。何の事なのか分からなかった。自分はただの弁膜症ではないのか?弁膜症の手術は無事に終わった。手術は驚くほど上手く行き、術後経過も極めて良好で…

私の時代

記憶はこうやって色褪せていくのだろうか。一九九〇年四月、そこは近代都市だった。上京した私は、そこに自分がいると思うだけで心がときめいた。 そして、三〇年を経た写真の中の都市は、二度と戻ることができない…