黄金の時
父との話合いの後、母は実家に戻った。母は、リハビリも兼ねて外出するようにし、出来るだけ父との接触を避けるようにして過ごしてきた。しかし、あの夜の記憶は決して消えることなく母を悩まし続けていた。 だが、…
父との話合いの後、母は実家に戻った。母は、リハビリも兼ねて外出するようにし、出来るだけ父との接触を避けるようにして過ごしてきた。しかし、あの夜の記憶は決して消えることなく母を悩まし続けていた。 だが、…
母と私は喫茶店から実家に戻り、この時初めて、母は今までの怒りを父にすべて伝えた。父は何を言われても頷くだけだった。まるで子供がしかられている最中、やり過ごすためじっとしているかのようだった。 そして、…
ひと段落した後、母と私は、母が現役時代からよく通っていた喫茶店で今後について話をした。ふと、これまで一番良い思いをしたのは誰だろうか、という話になった時、母と私は息を呑んだ。 父の収入や金銭感覚では父…
父は「母に帰ってきて欲しい。今度は自分が母の世話をしてやりたい、何でも言い付けてもらえば自分がすべてやるから」と私に言った。私はその言葉に真実味を感じることができなかった。 母にそのことを伝えると、母…
私は姉の家と実家を行き来していたが、ある時、父は「この間まで仲良くやっていたのに何で急にへそを曲げてしまったのだろうか。自分が何か悪いことでも言ってしまったのだろうか」と母が未だ家に帰って来ないことを…