下宿探し

大学も正式に決まり、東京で一人暮らしをする準備をしなければならなかった。地方出身の私は、大学から届いた案内に従い、母と共に日帰りで東京に赴き下宿先を決めることにした。 大学斡旋の下宿先は、いつの時代の…

副担任の先生

大学に合格してから間もなく、副担任だった女性の先生から電話があった。 自宅浪人をした生徒は他におらず、私がどのような考えで勉強を進めていたのか話を聞かせて欲しいとのことだった。その先生には高校一年の息…

運命の朝刊

当時、大学の合格者は地方新聞の朝刊に掲載されたので、東京に出向くことなく合否を知ることができた。私は、第一希望の私立大学の受験を終えて、二週間後の合格発表を待っていた。 私は、合格発表当日の朝刊を見る…

そして、受験当日

試験当日は、早めにホテルを出て、事前に確認した道を緊張しながらゆっくりと歩き、受験会場に入った。 数学科は、定員一二〇名で受験者数は数千に達していた。補欠を多めに取るため実際の合格人数はもう少し多いが…

水道橋

二度目の受験シーズンが遂に到来した。その年から共通一次試験は、センター試験になり制度が変更された。センター試験は目指した点よりは低かったが、選んだ国立大学の閾値には達していた。国立大学の二次試験前に私…