バドミントン部は男女別にはなっておらず、一つの部だった。一年生は私を含めて男子六名、女子七名だった。
驚いたことは、入学式に向かうバスの中で見かけた、とても可愛い女子生徒も入部していたことだった。ここで、小説やドラマのような話にでもなれば面白いが、そんなことは全くなく、私はひたすらバドミントンを追求することに集中していた。
バドミントン部の練習は、説明会の通りに相当厳しいものだった。授業が終わり十六時頃から部活が始まるが、特に一年生は基礎トレーニングがメインで、最初に五キロくらい海岸線をランニングし、それから腹筋や腕立て伏せ、スクワット、素振りなどを延々とやった。部活は、一週間の中で木曜日が定休日で、土日祭日もすべて練習があった。指導者はおらず、自主的に練習しており、特に休日はOBが指導に来るという伝統が続いていた。
私の高校は、進学校だったが文武両道を謳っており、どの運動部もそこそこ強かった。バドミントン部も強豪校ではなかったが、ある程度の成績は残していた。私は、中学生の頃からバドミントンには自信があり、入部した他の一年生や先輩達を見て大したことは無いと密に思っていた。
部室は体育館の二階にある古びた一室で、そこからはグランドや海岸線の防砂林となっている松林が良く見えた。練習は午後六時頃で終わり、部室で制服に着替えると学校の前にあるパン屋さんなどで飲み物を買ったりした後、自転車で帰宅するという日々だった。帰宅途中に橋から見える海に映える夕日の美しさは、今も目に焼き付いている。
毎日、疲れ果てて帰宅し、夕食を食べた後はそのまま勉強せずに寝てしまうことも度々あった。そんな日々は私の貴重な青春の思い出となっている。
一九八六年四月