ついに入院する日が来た。手術の前日に病院に入ることになっていた。
病院に入りadmission手続きを終え病室に案内された。ベッドで横になってると執刀医が入って来た。手術前の最後の説明と質問への回答、そしてconsent formへの私のサインを受け取るためだった。
手術の概要の説明をもう一度受けた後、大動脈弁と僧帽弁が悪くなったことで左心房が肥大したのか、それとも大動脈の肥大により心房が肥大したのか、前回の面談であいまいな点を質問した。弁の異常によって心房が肥大したとの回答だった。その時の私は手術が無事終わることを祈るしかなかった。
手術を告げられた後から手術前日までの三週間は、検査の連続と手術の準備で自らを振り返る余裕は一切なかった。その夜、ベッドに入り初めて自分の運命を見つめ直した。万が一の時のためにノートに遺言と家族への思いを書いたあとは、度重なる緊張と疲れからか、いつの間にか眠りに落ちていた。
夜十時過ぎに看護師に起こされ、今から明日の手術のために行う諸処置の内容、明日は午前五時半に起床し手術直前の準備があることを告げられた。
二〇十五年八月十日