カマキリとザリガニ

私は保育園の頃から虫取りなど、生き物を取ることが大好きだった。それは小学生になっても変わらなかった。

日々、学校へ行くのが嫌で嫌で仕方なかったが、そのストレスを打ち消すかのように、下校した後は、近所の子を誘い、虫取りに野原を駆け巡ったり、田んぼや沼にザリガニを取りに行った。

私は、生き物なら何にでも興味を持ったが、特にカマキリとザリガニは好きだった。その形状のかっこよさに魅了されていた。

当時は住宅が建つ前の雑草だらけの空き地が至る所にあった。学校から家に帰るや否や、夏場は毎日のように空き地をひとつひとつ回り、良い型のカマキリがいないか探し回った。満足のいく形や色のカマキリを採集すると、とんぼを捕まえてカマキリに食べさせたりした。

また、ザリガニを取るためには、家から離れた田んぼ、用水路や沼に行く必要があるため、いつも自転車で行った。田んぼに行き、糸で煮干しを縛り、その糸を適当な長さの枝に括り付けて用水路に垂らした。そうすると、赤黒い大きなアメリカザリガニがどこからともなくゆっくり出てきて、その煮干しに食いつく。その様子にとにかく興奮したものだった。

ザリガニは稲にとって害虫のようで、ザリガニ釣りをしているとたまに農家の人から感謝されることもあった。

家からかなり離れた場所に、ザリガニがたくさんいる沼があった。その場所は、大きな緑色のタンクが見える場所にあるので、「ミドリタンク」と呼んでいた。そこは、とても分かりずらい所にあり、あまり知られていない場所だった。その沼ではとにかく大きなザリガニが釣れるので頻繁に行った。

そんな遊びに夢中になっているといつも家に帰るのは夕方六時、七時になった。低学年の小学生がそんな時間まで空き地や沼で遊んでいるというのは、今では考えられないことだが、当時は普通のことだった。

学校ではどうにもならないストレスがあっても、そうやって自然の中で遊ぶことで私は救われ、何とか成長できたのかもしれない。

一九七〇年代