大学一年の初夏に初めてディズニーランドに行った。
私は、一年上の二人の先輩と仲良くなっていた。その二人先輩は二人の女子の先輩と四人でよく行動していた。ある時、先輩四人でディズニーランドに行く話になっていた。しかし、急にそのうちの一人が行けなくなったことで、私が替わりに行くことになった。
ディズニーランドは聞いたことしかなかったので楽しみだった。しかし、もとは男子二人と女子二人の先輩が行く予定で、男子の先輩の代行ということだったので気乗りはしなかった。
それでも初めて見る場所は、雰囲気もアトラクションも非日常的で楽しかった。夜にレストランで食事を済ませた頃ちょうどパレードが始まり、良い場所を探して皆で座って見た。その後、お土産を買ったり夜の雰囲気を楽しみながら、閉館の夜二十時近くまで居た。
その後は新宿で朝まで飲むことになった。新宿のバーのような所に入ると、先輩達は慣れた感じでカクテルを頼んでいた。あまり知識のない私は何となく真似をして適当に頼んだりした。始発電車が動くまで居酒屋を二件ほど梯子し、四年生の誰がどこに就職したなど噂話を止めどなくしていた。
始発が動く時間になり外に出ると、新宿の街から駅にぞろぞろと向かう人々の姿があった。路上には学生が何人も道端で酔いつぶれて寝ており、地方の田舎では目にしたことの無い光景ばかりだった。
新宿駅で先輩達と分かれて、私は下宿先に帰るため電車に乗った。あまりの眠気に何度も降りる駅を通り過ごしたり、戻り過ぎてしまったりした。下宿の部屋に着くと、そこはいつも通りの静寂があり、ほっとして倒れ込むように眠った。
この時のことを思い出すと、真夏のディズニーランドで見た雲一つなかった夕空が心に浮かぶ。
一九九〇年七月