ITU 五日目の午後、私はお世話になった看護師にお礼を済ませ、ベッドごと病室に移動した。その頃から、食欲も少しずつ戻って来ており、回復していることが実感できていた。
手術中は、人工心肺機能を使用し、心臓を停止させるため、術後しばらくは内臓が動かなかった。体の機能が動き出すのは、術後五日目くらいからで、これは前回の経験からもある程度、想像が付いていた。
次第に食事が届けられる時間が待ち遠しくなり、デリバリースタッフの人達とも一言二言、笑顔で会話できるようになっていた。トイレにも自分で何とか歩いて行けるようになっていたが、シャワーを浴びるのはまだ無理だった。
ITUにいる時と比べれば、体中の管は少なくなっていたが、それでもカニュラだけの状態になるにはまだ日が必要だった。
普段、睡眠時間があまり取れない生活をしているため、不自由で痛みはあるが、いつまでも眠ることができる環境は有難いと思っていた。
二〇一八年十二月中旬